宗教について 〜 人の生と死を考える 注101

公開: 2023年4月3日

更新: 2023年4月3日

注101. 菅原道真と天満宮

菅原道真は、平安時代の貴族で、低い官位の役人、参議・菅原是善の子供(三男)として生まれましたが、漢語の才能が高く、9世紀の末に宇多天皇に重用され、最高位の太政大臣の位にまで出世しました。道真の台頭によって、自分達の地位を脅かされることを怖れた藤原氏は、陰謀をめぐらし、道真を京から追い出すために、九州の大宰府に左遷させるように仕向けました。

大宰府への左遷で、意気消沈した道真は、失意の中、九州の地で没しました。その菅原道真が没した地に、現在、福岡の大宰府天満宮が建設されています。道真の没後、都では数多くの災害や事故が続いたため、それらが、道真の怨霊の仕業だとして、その怨霊を鎮める目的で、菅原道真を神とした天神が造られました。日本全国にある天神(様)は、学問の神として、現在でも多くの人々がお参りしています。京都には、北野天満宮があり、東京には、亀戸に亀戸天満宮があります。

参考になる読み物